ハウステンボスのガイコツ事情

俺の名はサトボー、しがないガイコツだ。
ハウステンボスのスリラーシティで生まれ育ち、人間達をビビらせて細々と暮らしている。
黒いマントを羽織った中央にいるガイコツは、スリラーシティの管理人「ホネ男さん」。
彼は、ここのボスだ!!!
スリラーシティには何体もの骨仲間がいるのだが、季節は夏から秋に変りハロウィンシーズン。我々にスポットライトが当てられる、数少ないシーズンと言っていいだろう。
この時期になると毎年ホネ男さんから、各ガイコツにハロウィン用の衣装やアイテムが配られるのだ。
何が貰えるかは、ホネ男さんの気分次第。
俺は仲間達がどのような衣装やアイテムをゲットしたのか気になり、チェックしに行くことにした。
ガイコツA:ブランコ野郎

彼には黒いマントと、腕の一部が与えれていた。
よっぽど嬉しいのだろうか、ブランコに乗り、ご機嫌ちゃんだ!!!
ガイコツB:意識高い系

彼に関しては囚人服だけかな?
いや、待てよ…
その金髪ロングヘアーはどーしたんだ!?(ガイコツの世界で髪の毛というのは、憧れのアイテムなのだ。)
「フッ…オシャレだろ!?」
チッ…嫉妬のあまり、私は返事を返す事なくその場を後にした・・・。
ガイコツC:ストイックな骨

お、おい!大丈夫か!?
「うん、大丈夫。今年はボロい服しか貰えなかったから、アイテム無しでも驚かす練習をしてるんだ。」
お前・・・、ストイックだな!!!
「来年はアイテムを貰えるように頑張るんだ。」
その前に…手を踏まれないように、気をつけるんだぞ!?
ガイコツD:ガイコツ界のスネオ
ガイコツCに別れを告げ、ガイコツDのアジトへ足早に向かっていると、曲がり角で彼は突如現れた。
「ストーップ!!!」

ぬわぁー!!!
「た、大変申し訳ございません…うちの馬がハッスルしちゃいました。
おや!?サトボーさんじゃないですか、こんばんは。ご機嫌いかがですか?」
そんな事より、その馬は!?
「あ、気づいちゃいました?いやぁ参ったなぁ、気づいちゃったかぁ・・・。では仕方ないですね。質問どーぞ(΄◉◞౪◟◉`)?」
くっ・・・・
お前、アレか?その馬は骨男さんに貰ったのか?
「オフコース(΄◉◞౪◟◉`)」
ちくしょー・・・。こんな奴までレアアイテムを・・・。
俺なんて・・・。
「さとぼーさんは何を貰ったんですか!?ニヤニヤ」
私の姿を見れば大体の事は察する事が出来るはずなのに、なんて嫌味な奴なんだ…。
「ヒヒィーン!」
「あ、うちの馬がハッスルしたそうなんで私行きますね。
あ、サトボーさん!寒くなってきたんで、風邪引かないように気をつけて下さいね(΄◉◞౪◟◉`)プッ」
…………。
サトボーの憂鬱
一時間後
俺が近くのベンチでうなだれていると、カボチャの「カボ助」が気にかけてくれて、ずっと励ましてくれていた。
「大丈夫だって!また来年があるじゃん…。」
でもさ…………、
俺だけ裸なんだぜ!?

ご覧の通り、俺にはアイテムどころか衣装すら用意されてなかったのさ…
何かの手違いで、自分だけではなく「仲間達」にも用意されてないんじゃないか?と思ったけど骨むき出しなのは俺だけだった…。
コレがスケルトン界の厳しい格差社会の現実だ!!!
なぁ、カボ助…
お前は良いよなー、暖かそうで…。
「………。」(嫌な予感が…)
その衣装を俺に譲ってくれ!!!
なぁ?良いだろ?俺より肉つきいいし、衣装なくてもカボ助なら冬を乗り越えられるって!
頼むから、なっ?
「あ、僕これからバイトだった…忙がないと…。またねサトボーー!サササ」
なんてこった…………………、
へ、へ、へーくしょんっ。うぅー、寒いなぁ。。。
皆さん、スリラーシティで私を見かた際は温かいパンプキンスープの差し入れをお願いします。
出来ればモフモフの衣装も是非!!
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