前回のあらすじ
香港・モナコと並び、世界を代表する夜景として“世界 新三大夜景”に認定されている長崎県。
街を彩る”百万ドルの夜景” に酔いしれた翌日、事件は起きた・・・。
事件の現場となった場所はグラバー園。
触れたら恋が叶うと評判のハートストーン・・・
その石に同時に触れてしまったゴン太と、マスオに“恋の魔法”が掛かってしまったのだ。
神の悪戯なのか？二人は手を握り合い、禁断のボーイズラブへと発展する事になった・・・
かけられた恋の魔法〜天空から舞い降りた魔女〜
長崎市のグラバー園で観光を終えた三人は、佐世保市にある”ハウステンボス”へと移動していた。
ハウステンボスは冬になると、１３００万球のイルミネーションで街が彩られる事もあり、今のゴン太とマスオにとっては最高のデートスポットなのだ。
ゴンちゃんたら・・・
ゴン太が完全に覚醒しちゃった・・・
マスオも照れちゃってるし、なんてこっちゃーーーー！
イルミネーションの明かりに灯された二人の表情は、どこか照れくさそうにしている。
ほっぺたを彩るピンクの輝きは、1300万球のイルミネーションにも見劣りしない美しさ・・・
ハウステンボスを舞台に二人のホットな”恋物語”が始まった。
二人の時間
邪魔者もいなくなり、ようやく二人きりになれたゴン太と、マスオ。
多くの人が行き交う園内だが、ハゲ二人が照れ合う異様な空間には、誰一人として近づく者は居なかった。
二人だけのラブロード・・・
・・・少し歩こうか？
うん・・・。
わー、あれ見て！
綺麗だね〜♡
お前の方が綺麗だぜ！？
そのジョリジョリ頭も、とびっきりキュートだ。
頬ずりしたくなるほど愛おしいよ。
・・・いいんだよ？
頬ずりしても、いいんだよ？
互いに見つめ合い、完全にLOVEモード突入。
ゴン太がマスオの頭に頬ずりをしようとしたその時・・・・
空から奴が降ってきた！
罪と罰
キエーーーーーーーーーー！！！！
オーストラリアから日本に帰国したくま子は、プライベートジェットでリリー達の元へと向かっていたのだ。
ハウステンボス上空から二人のイチャつき行為を目撃した彼女は、上空5000mから決死のダイブ。
二人の後頭部に、”秘技 天空ペケ字拳”を食らわせた。
スパイとして送り込んだはずのアンタが、何でゴンちゃんとイチャついてんのよ！？
あ”ぁーーーーん！？
天から舞い降りた魔女は、気を失った弟の頭を容赦なく踏みつける・・・。
大好きなゴン太の情報を、逐一報告させるために送りこんだはずのスパイ。
そんな彼の裏切り行為に大変ご立腹のようだ。
チッ・・・
男のくせにこの程度で気を失うなんて、だらしないったらありゃしないわ！
このカマ野郎がっ！
封印
お仕置きを終えたくま子は、気を失った二人を担いで園内を練り歩いていた。
その場にいなかったリリーを探すためだ。
あの子も、ここに居るのは間違いない。
この子たちが恋仲に発展した経緯を聞かなきゃ、この怒りは収まらないわ。
ん！？
くま子は、スリラーシティと呼ばれるエリアに設置されている“ホラートイレ”を発見した。
アゴに手を当てて、何やら企んでいるようだ。
この子たち邪魔だから、ここのトイレに閉じ込めとこうかしら・・・
ずいぶんとクレイジーなトイレなのね。
何だかゾクゾクしちゃうわ・・・
HELP？
ふんっ、こんな所に誰も助けになんか来るわけないじゃない。
甘ったれてんじゃないわよ！
彼女は不気味な笑みをこぼしながら、ポケットから取り出した紙に何やら文字を書き始めた。
作業を終えたのちに、二人を乱暴に個室に投げ入れ監禁。
よし、これでOKね。
後はリリーを探し出して、口を割らせるだけだわ。
クックック・・・
キッヒッヒッヒッヒィーーーーーーーー・・・・
くま子は手作りのお札を個室のドアに貼り、彼らを封印した。
抜かりない完璧な監禁。
彼女の薄気味悪い“笑い声”がスリラーシティー全体に響き渡り、多くの人々を恐怖させたのは言うまでもない。
【次回予告】
乞うご期待・・・。
リリー・・・
悪いんだけど、少しの間マスオと二人っきりにさせてくれないか？