前回のあらすじ
沖縄の恋のパワースポットでもある、『ティーヌ浜』で感謝カンゲキ雨嵐を、恥ずかし気もなく披露したリリー。
ポチとタマの何気ない問いかけにより、彼がこれまでひた隠しにしていた「シータとの関係性」が明らかになった。
離れ離れになった恋人を探す少年ではなく、学生時代から現在までシータに対してストーキングを繰り返す「ド変態野郎」だったのだ。
当然芽生えてきた友情にも亀裂が入り、ポチとタマには距離を置かれる悲しい結果となった・・・。
与那国島で見た満点のお星様
見知らぬ土地で一人ぼっちになったリリー・・・
彼が辿り着いた場所は、日本の最西端に位置し、断崖絶壁に囲まれた与那国島。
二匹の馬の姿に、ポチとタマを重ねて傷心するリリー。
日本で一番最後に沈む夕日を前に、彼の気持ちもどん底まで沈んでいた・・・。
絶望の淵
僕はなんてバカなんだ・・・。
まっすぐな想いだけで突っ走って、彼らに対しても紳士に向き合えてなかった。
嘘を重ねた結果がボッチだもん。
一緒に行動した期間は短かったけど、楽しかったな・・・。
ポチとタマに会いたいな。ハァ〜・・・。
もう生きていく気力が無くなっちゃった。
いっその事このまま飛び降りちゃおうかな・・・。
救いの手・・・
おいリリー、何してんだよ！
そんな所に居たら危ねーぞ！！！
リリー君、危ないからこっちにおいで〜？
声がした方を振り返ると、そには二度と会えないと思っていたはずのポチとタマの姿があった。
え！？
どうして君たちが此処にいるの！？
タ、タマの野郎が、どうしてもってうるせーから、匂いを頼りに追ってきただけだ・・・。
ポチったら素直じゃないんだから〜。「アイツはダチだ！やっぱりほっとけねーよ！」って言ったのはポチじゃん！！！
お前だって、ずっとリリーの心配ばっかしてただろ！！！
ポチ・・、タマ・・・・。二人とも本当にごめんなさい・・・。
シータを好きって気持ちだけで突っ走っちゃって・・・、君たちを巻き込むだけじゃなく騙す形になってしまったよ。
僕一人になって気づいたんだ・・・。
叶わない恋も辛いんだけど、君達との友情が壊れたほうがよっぽど辛いって事に・・・。
リリー君・・・
僕たちの友情は壊れてなんかないよ？今でも大切な友達だよ？
そういう事だ！！！
だから、いつまでもメソメソしてんじゃねーよ。
・・・・二人ともありがとう。
リリーは涙を手で拭い、何かを決意した表情で再び崖の方へと向かった。
おいバカ、何してんだよ！！！
リリー君・・・！？
ストーカー卒業
リリーは断腸の思いではあるが、宝物であったシータのズボンを海へと投げ捨てた。
彼女に対する想いまで断ち切ったのかは分からないが、少なくともポチとタマとの関係を大切にしたいという彼の気持ちの表れである。
リリー君・・・
あの野郎、無理しやがって・・・
お〜い！！！変態に涙は似合わねーぞ！？
も〜〜う！！！
ポチったらそんな事言わないの〜！！！
これからは追いかけるんじゃなくて、いつか会えた時に彼女が振り向いてくれるような男になるんだもん。
こんな僕なんかを心配して、ここまで追って来てくれて本当にありがとう！！！
ベリベリ感謝感激だよ・・・。
ふんっ、お前がただの変態なら心配してここまで追ってきたりしねーよ・・・。
なんていうか・・・お前の事はほっとけないから追って来ただけだ！
・・・・・、
ポチもストーカー予備軍じゃんか(´･_･`)
やかましいわ！！！
あ、そうだリリー君！与那国島にはまだまだ面白い観光スポットがあるんだよ？
うん、マジンガマジンガ。僕たちが明日案内するから楽しみにしててね！！！
うん、ベリベリ楽しみ！
オヤツも沢山持っていかなきゃ・・・。
オヤツは３００円までだからね！？
ちなみにバナナはオヤツに入るのかい？
バナナはオヤツに入りませんので、ここはどうか俺たちの分も豪勢によろしくどうぞ！
バナナ沢山お願いします！！！
全くしょうがないな〜、OKガッテン承知の助(￣^￣)ゞ
与那国島を照らす満天の星の下で、これまで以上に深まった三人の絆。
明日は一体どんな1日が待ってるのであろうか。
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ポチ・・・タマ・・・・。